1.地すべり対策の抑制工と抑止工について
①地すべり抑制工の目的
地すべりの箇所の地形や地下水状態などの自然条件を変化させることで、活動力と抵抗力のバランスを改善し、地すべり活動を緩和させる目的の工法である。
②地すべり抑止工の目的
地すべり箇所に構造物を設けることによって、構造物のもつ地すべりに対する抵抗力を利用して地すべりの活動自体を停止する目的の工法である。
③工法適用の考え方
降雨及び地下水と地すべり運動、地すべりの規模、土質、速度、ブロック、位置、防止工法の緊急性を考慮する。抑制工と抑止工の持つそれぞれの特性を合理的に組み合わせて選定する。地すべり運動が継続している場合には、原則として抑制工によって地すべり運動を緩和、又は停止してから抑止工を導入する。
2.地すべり抑制工と抑止工の工法の概要
①抑制工:地下水排除工
暗渠工、集水井工、横ボーリング工によってすべり面付近のへの地下水供給抑制や深層部の地下水を排除することによって間隙水圧を低下させる工法である。
②抑止工:アンカー工
不動地盤内に鋼材等を定着させて地すべり活動に対抗させるもので、引止効果や締付効果が期待できる。
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